寝たきり老人はよくききます。
もう亡くなったのですが、実家の祖父は寝たふり老人でした。
寝たふり老人
祖父はあるとき起ちあがらなくなって、ソファに座りっぱなしになって、寝るのもソファで寝てました。
もう歩くことができなくなってきたんだと家族は考えて、ソファまで食事も運んでました。
直腸がんで人工肛門をつけてましたので、排せつはパウチを代えたらすんでました。
それからしばらくして、
祖父がひょこひょこ歩いて庭で誰かを呼んでました。
用があったのでしょう。
杖もなしで歩いてました。
おじい歩けるんか!?
さては歩くのがおっくうになったから歩いてなかっただけなんだとわかりました。
そして弟の友達が祖父に付けたあだ名が「寝たふり老人」
歩けるのに寝たきりのふりをしていたからです。
祖父は六十代に直腸ガンの手術をして人工肛門をつけていましたが、癌が再発して医者に「余命半年です」と言われてから、三十年近く生きました。
なんでガンで余命半年で三十年も生きるかね
というより、ほとんど寿命でしょう。
90になって癌もへったくれもないもんです
ガンでなければ100までいってますね。
祖父は入院中はエロ漫画ばかり読んでました。
退院してからも、実家近辺の人達は毎日喫茶店にいく習慣があるんですが、行きつけの喫茶店にいってはエロ漫画を読みふけってました。
エロ漫画が好きということは、生命力があるということでしょう。
それにしても喫茶店についていったとき、エロ漫画ばかり読むジジイというのは、なんだかなあと思いました。
喫茶店に朝夕出勤するんですが、朝夕の散歩の途中で行きつけの喫茶店に立ち寄ります。
モーニングサービスで有名な一宮の喫茶店です。

写真にケッタマシーン(尾張近辺の自転車こと)も写ってますね
モーニング食べながらエロ漫画読みふけるジジイ・・・
朝夕の散歩というのが、朝夕三キロずつくらい歩いてました。
毎日合計で六キロくらい歩いていたことになります。
明治生まれですから、昔は名古屋まで日帰りで歩いていた人達ですから、足腰は丈夫です。
三キロくらいは軽いでしょう。
この祖父は おじいちゃんときつね で狐にお頭付きをとられた人です。
死因は下血による大量出血でしたが、その前に祖母に「もう覚悟しておけよ」と言っていたそうです。
やはり死期が近いと自分でわかったようです。
火葬にしたあとも、骨盤はガンで骨がやられていたのか残ってませんでしたが、大腿骨は立派に残ってました。
やっぱり歩いていたからだねと親戚一同納得しました。
寝たきり老人ではなく寝たふり老人になるには、歩いて足腰は鍛えていないといけないのでしょう。