先日は顕微鏡(マイクロスコープ)下の歯根治療の二回目であった。
前回は入口に近い部分の虫喰っているところを削って折れないように補強した。
前回、出血したので詰めものをして終わった少し奥の部分で、詰め物を外し、生理食塩水で洗って出血を止めつつ、炎症部分を掻きだすという方針である。
音楽が鳴る電動注射器の麻酔にびっくり
今回は痛みがでるだろうということで、麻酔してから治療することになった。
そういえば、歯科の麻酔は久しぶりだなあと思いつつ、表面にリドカインを塗り表面麻酔してから、電動注射で麻酔した。
いきなり ♪ピロローピロロロロロピーピロリー♪ と注射器が鳴きだした。
「最近は音まで出るんですか?」
「音を出して患者さんをリラックスさせるんですよ」だそうで、
患者は
「なんじゃこりゃ??」
と気をとられているうちに注射は終わるすんぽうである。
表面麻酔もしていたし、電動注射の麻酔はゆっくりと薬剤が入っていくので、ほとんど痛みはなかった。
非常に電動注射の麻酔は快適でした。
ラバーダムをして感染予防
治療の前はラバーダムで口内の菌などからの感染予防をします。
やはり自費診療なので、手間をかけてもらえます。
詰めてあったものを外して治療に入ります。
炎症は詰め物のカスを肉が包んでいたためだった
歯の奥のほうに、肉の塊みたいなものがつまっているので、それを掃除して、消毒して穴を埋めるのですが、今回は奥の手前の穴の炎症部分の全部はとりきれず、横穴から外の炎症部分を歯の内側に引きずり込んで掻きだしていたそうです。
炎症部分は肉の塊で、歯の穴から外に出てしまった詰め物の削りかすを肉で包んでいて、それが炎症をおこしていたそうです。
異物を肉で包んで痛みがでないようにしていたというのは、昔読んだブラックジャックの恩人の医者が、ブラックジャックのお腹の中にメスを置き忘れて、それがカルシウムで包まれて身体に害のないようになっていたという話を思い出しました。
人間の身体の防御能力というものはすごいなあと感心しました。
その削りかすが芯になっている肉をかきだしかきだししたため、前回より治療後は出血も少なかったみたいで、治療後の痛みも少ないです。
今までは抜いてインプラントにするか、保険ですと、両隣の健康な歯を削ってブリッジにするしかないそうです。
最近は、一度抜いてから、綺麗に治療して、また再移植という手も出てきたそうですが、治療中の前歯は横穴が開いてしまっているので、抜く時に折れそうなので、抜いて治療することも出来ず、今回のように難しい治療になっています。
今回の治療で、ビデオも撮っていたみたいで、治療後に先生は掻きだすときの映像も見せて下さって、詰め物のカスが肉の塊の中にくるまれている映像も見せてもらいました。
治療経過もビジュアルでわかるのっていいなあと思います。
それにしても、二十年以上、出血するため他の歯医者が治療するにも治療できず放置してあった歯の治療ができるようになったのは素晴らしいと思いました。
歯は生きた宝石です。
水晶と同じ六角柱状の結晶からエネルギーを取り入れているはずです。
それを抜いてしまうのは、世界に一つしかない宝石を捨ててしまうことです。
その歯が蘇ってくれそうなので今とても嬉しいです。
