十拳剣に斬られた蠅(ハエ)は?
アラハバキ考・その1では「あら」(生れ、生ら)、という言葉だけで
「太陽神(羅・ラー)が顕現された」という意味になります、と書きました。
アラ=太陽神(羅・ラー)が顕現された、あるいは顕現された太陽神(羅・ラー)
ハハ=国見をする顕現した太陽神(羅・ラー)である蛇神、
国の支配者である太陽女神、太陽神の神妻
ということになります。
「アラ」と「ハハ」で、顕現した光輝く太陽の蛇・国見する支配者である太陽(女)神(羅・ラー)・太陽神の神妻という意味になります
「天羽々斬(あめのはばきり)とは日本神話に登場する刀剣。須佐之男命がこの剣でヤマタノオロチを退治したと伝わる。「天羽々斬剣」(あめのはばきりのつるぎ)、「布都斯魂剣」(ふつしみたまのつるぎ)とも言う。別名「蛇之麁正」(おろちのあらまさ)」。(Wikipediaより)
この剣は石上布都魂神社に祭られ崇神天皇の代に石上神宮に納められたとされる。
十拳剣は別名、天蝿斫の剣、天十握剣、天羽斬:(十拳剣)、蛇之麁正(おろちのあらまさ)、(別名)伊都之尾羽張 (いつのおはばり=伊都之尾羽張神=建御雷之男神の親)、 大蛇麁(おろちあぎと)など
それで、宗像三女神が生まれた十拳剣は別名「天羽々斬(あめのはばきり)」なので、十拳剣で何を切ったかを調べると、斬られたものが、アラハバキの「羽羽」なので、蛇神が誰であったかわかるはずだ。八岐大蛇と同じ支配者を下したとすると・・・
< 切った対象=アラハバキの「羽羽」(蛇)、蠅・・>
とアラハバキ考2の続きで、今回は、「天蝿斫の剣」の「蠅・ハエ」についてです
(1)蠅は蛇とカエルと亀
「はえいろね」という名を聴いたら驚きます。
名前に「はえ」とつけば、今の感覚からすると変わった名前です
「はえ」ってなあに?と調べたら「黽部(ぼうぶ)
「黽」字はカエルの一種を指す。字音はボウ(バウ、m?ng)。字形はカエルを上から見た形に象っている。その小篆の字形は蛇の象形である「它」字と頭部が共通しており、それに手足である「 」が左右についた形である。
偏旁の意符としてはカエルやカメに関することを示し、そのほとんどはその種名を表している。カエルよりもカメに属する動物の字を作ることが多い。」Wikipediaより抜粋
はえは蛇とカエル
と亀
でした
蛇とカエル・亀・・・よく聞く組み合わせだ
こちら豢龍術の修行者
エネルギーワーカーの方ですね
亀・・・龍亀でしょうか
古来より中国では護国の瑞獣として崇められてきたそうです
龍になる直前ともいわれてます
亀の甲には当然、亀甲紋、籠目紋があります
カエルもぉぉ蛇もぉぉぉ亀もぉぉクンダリーニなどのエネルギーの象徴みたいです
十「拳」剣は豢龍術の牽と同じ意味です
「拳」は形声文字です。「分散しかけたもの」の象形と手と手と手で、「分散しかけたもの」を集める意味です
1.握(にぎ)り拳(こぶし)、拳骨
2.拳法
白川静「字通」によると
「1こぶし2まがる、かがむ3うれえいつくしむさま
モクレン科の落葉樹。
花のつぼみが【握り拳】に似ていることから。
通常、【辛夷】と書く。」
漢字の意味でいうと、十拳剣 は10に分散したものを集め束ねる剣になります
斬るものではなく、集めて一本の束にした剣ということでしょうか
あるいは、力(エネルギー)で、一つに纏めた象徴なのでしょうか八束剣は亀に似てます
これもたくさんのものを一つに纏めた象徴のようです
十拳剣もそういったものでしょうか
たくさんの部族を一つに纏めた象徴でしょうか?
十拳剣の図か゜ありましたのでお借りしました
その前に、諏訪の巡行神使の剣先版と小野神社御鉾様と蛇の写真を見てください
諏訪の巡行神使、外県、内県、小県の
各県につく上介、下介の
これは内県介の剣先版 小野神社御鉾様 オス蛇の性器です。両脇に棘があります
(写真は吉野裕子著「蛇」より)
「神道体系」(こちらより図をお借りしました)
十拳剣は諏訪の剣先版と似た短剣です
蛇之麁正(おろちのあらまさ)とは蛇の顎、という意味です
諏訪の剣先版は蛇の頭です。そして小野神社の御鉾様は蛇の頭部とオスの性器です
十拳剣も蚩尤(虎・鹿と蛇、鳶と龍)や天河弁財天曼荼羅と同じく、蛇の頭部とオスの性器です
御鉾様と同じ造りで、蛇の頭部とオスの尾部で、十拳剣もオス蛇を表したものです
< おまけの追記>
今伊勢の元伊勢、酒見神社(愛知県一宮市)にて撮影
レンズの分光が剣先版に似てます
昔の人も何かでこういうのを目にしたんですね
「ハへイロネ」は誰かというと、ヤマトノクニカヒメ(倭国香媛)亦名が「アレヒメ」
「『古事記』の意富夜麻登玖邇阿禮比賣命(おおやまとくにあれひめのみこと)と同一人物と考える。
『日本書紀』では倭国香媛(やまとのくにかひめ)とされる人物で、またの名を蠅伊呂泥(はえいろね・はえ某姉)とする。七代孝霊の妃となって倭途途日百襲媛(やまとととひももそひめ)を生んだとされる。」 『勘注系図』丹波國造海部直等氏本記より引用
国香媛は国かかし、国輝し姫ですね
「『日本書紀』の「孝行紀」には次のように記されています。
妃ヤマトノクニカヒメ(倭国香媛)またの名をハエイロネは、ヤマトト トビモモソヒメノミコト(倭迹迹日百襲姫命)・ヒコイサセリビコノミコ ト(彦五十狭芹彦命)またの名を吉備津彦命・ヤマトトトワカヤヒメノミ コト(倭迹迹稚屋姫命)を生む。
また妃ハエイロドは、ヒコサシマノミコト(彦狭嶋命)・ワカタケヒコ ノミコト(稚武彦命)を生む。弟ワカタケヒコは吉備臣の始祖なり。」(小春日和さんのブログの吉備津日子の謎から転載させていただきました)
はえいろねとはえいろと
いろね、いろと、は同母の姉と妹(旺文社「古語辞典」より)です
はえ=蛇と亀・蛙がつく二人は、どちらも支配者で、太陽神とみなされていた天皇の妃です。
(2)蠅は紐
紐某姉(はえいろね)、と紐某弟(はえいろと)とも記されています
紐でヒモ、日の母、霊茂、緋裳、杼萠、火媽・・・とか
紐=はえ(蠅)=蛇と亀・蛙「「丑.」は手の指先に力を入れ、ギュッとものを?む形である。だから、糸を固く編んだ「紐」、器物の蓋の「鈕」などもこの系統の字である。」
声符は「丑(ちゅう)」。
≪解字≫
手の先を曲げてつかむ形を描いたもの。すぼめ引き締める意を含む。
殷代から十二支の二番目の数字に当て、漢代以後、動物・時間・方角などに当てて原義を失う。
(「漢字源」より)
「丑」は指先に強く力を入れて、ものを執る形。
「又(ゆう)(手)」の字形の、爪を立てている形。
糸を強くしめることを「紐」といい、印のつまみを「鈕」という。また鼻を強く打って鼻血を出すことを「衄」という。
みんな指に力を加える意がある。
字源では他に、
1.うし(牛)十二支の第二位。
2.うしの時、午前二時。
3.子と寅との閒の方角、北東の閒。
4.むすぶ(結)
5.つかぬ(束)
6.てがせ(手械)=?。
なんだかよくわからないが、紐は糸を三本とか五本とかより併せて、束にしたり、結んだりして紐に作る意味のようだ
ということは、リリアンと同じですね
丑と紐とリリアンふっはっはっはっ
まだあったリリアン
男の子でもやってる子いたからねー
糸を編んで、紐とか作るんですよ
紐は結ぶものなんです
五色の糸を組み合わせたら、ひもろぎの布や仏さんと縁を結ぶ糸になったり、虹
になったりする
諏訪の御杖も(巨大化してる)色布を結んでます
これは虹の蛇や龍の意味ですね
はえ(蠅)は蛇と亀・カエル・亀でもあります
エネルギーの象徴です
古事記ではアメノウズメは裳紐を垂らして踊りました
「天宇受売命、天の香山の天の日影を手次(たすき)にかけて、天の真折(まさき)を鬘として、天の香山の小竹葉を手草に結て、天の岩屋戸にうけ伏せ、踏みとどろこし神懸かりして、胸乳をかき出で、裳緒をほとにおし垂れき。ここに高天原動(とよ)みて、八百万の神共に咲(わら)ひき。」(『古事記』講談社より)
★天の香山の天の日影=蔓植物の日影葛→蛇、龍のエネルギーの象徴
★手次(たすき)にかけて=交差して胴に架けて
→弁財天女像の交差した二匹の蛇はイダーとピンガラ管
★天の真折(まさき)=蔓植物→蛇、龍
★天の真折を鬘として=頭頂のサハスラーラチャクラに蛇がいる→覚醒成道した人
★天の香山の小竹葉を手草に結て=手に小さな竹状のものを持つ→これは世界共通の二匹の蛇を持った神?
日本書紀では天鈿女は御鉾様のような鉾を持って「わざおぎ」をしました
これは、例えば丹生都姫や神宮皇后のように、鉾を突き立て、国の境界を定め、国を造る所作をしていたのではないでしょうか
「裳緒をほとにおし垂れ」るのも、「鉾を突き立て」るのも、性交の象徴で、豊穣をもたらす意味もありますし、シャクティ派のクンダリーニの上昇を暗示しています
十拳剣もオス蛇の象徴であり、シャクティの象徴であり、(分散した)エネルギーを集めたり、部族を力によって束ね纏めた象徴ではないでしょうか
籠神社の剣の舞
左手には竹筒のようなもの
これも十拳剣や御鉾様のようなものの見立てでしょうか
(写真は「神道の本」より)
(3)はえ(南風)は栄え・生え=あれ
菅原道真公の
東風(こち)吹かば思い起こせよ梅の花 主無しとて春を忘るな・・・と同じく、上代語で南風のことを「はえ」という
「南風(みなみかぜ・なんぷう・みなみ・はえ・まぜ・まじ・ぱいかじ) – 南方から来る風
日本にある地名。 南風(はえ) – 沖縄県島尻郡南風原町の地名。
南風(はえ) – 長崎県佐世保市の地名。南風崎(はえのさき)など。」Wikipediaより
「「ハヘ」は沖縄の「おもしろそうし」などに出てくる久米島の大巫女、「君南風(きみはへ)」の「ハヘ」である。「はえ」は『琉球文学発想論』の中で、嘉味田宗栄は、「南風(はえ)」は、琉球では季節の風として、豊作をもたらす風であることから、「ハヘ」を「生(は)やし、栄(は)やす霊力」、の意味と解釈する。
そして、この生成を意味する「ハヘ」は、「アレ」と同義と見る。とすれば、とすれば、「アレヒメ」の亦名が「ハへイロネ」であることは当然である。「アレ」「ハヘ」は巫女を意味する用語であるが、単なる巫女ではなく、神妻・神母のイメージがある。(「稗田阿礼はなぜ作られたか」さんより抜粋)
「ハヘ・栄え・生え」=「あら」(生れ、生ら)=「顕現された太陽神(羅・ラー)である蛇(の巫女・神妻)、あるいは生命を産み出す太陽神の力を持った南風」の巫女・神妻となる
南風というとき、思い出すのが、「南」という字は、苗族の銅鼓を吊るした形を表すことだ
南の字「新華辞典」より「音符 「南ナン」 上の写真二枚も<苗族がもちいる銅鼓>」さんより引用
「解字 青銅で作られた鼓の象形。南ナンとよばれる釣鐘形式の楽器で、古くから苗族が用いた。底がなく左右の耳輪に紐を通して掛けると南の字形になる。苗族は甲骨文字を使用した殷インの南方に住むことから、「みなみ」の意に仮借カシャ(当て字)された[字統]。
意味 (1)みなみ(南)。「南国ナンゴク」「南極ナンキョク」「南蛮ナンバン」(南の野蛮な人)「南瓜かぼちゃ」 (2)梵語の音訳字として。「南無ナム」(仏を拝するとき唱える語)
イメージ 「みなみ」 (南・楠)、 「苗族の銅鼓」 (喃)
音の変化 ナン:南・楠・喃
みなみ
楠 ナン・くすのき 木部
解字 「木+南(あたたかい南)」 の会意形声。暖かいところに生える木。
意味 くす(楠)。くすのき。(=樟ショウ)。暖地に育ち、よい香りがする。幹や根・葉から樟脳がとれる。材は堅く建築材・船材として用いられる。」以上、「音符 「南ナン」 <苗族がもちいる銅鼓>」より
周易占いノートより
「銅鼓は丁重に土中に理蔵されていることが多く、
祭祀儀礼が行なわれるときには、掘り出して用いたものであろう。
鼓面に粲粲〔サンサン〕たる陽光を放射状にえがき、
縁辺に蛙や鳥などを飾ることが多い。
これを土中から掘り出して祀るのは、
おそらく春耕開姑の儀礼を行なうものであろう。
わが国の銅鐸と極めて似た性質のものと考えられている。」以上、周易占いノートより
豊穣をもたらす南風は、 太陽を鼓面に描いた銅鼓の音と共にやってくる
「楠」で船を作って渡ってきた祖先と祖先のいた南から吹いて来る
「南」とともに「風」も苗族の象徴です
「楓」もまた船を作る材料でした
楓の樹の下で、諏訪の大祝の就任式は行われます
「南」と「風」、太陽と太陽の赤、鞴のしなどの風、楠や楓の船・・・
(4)アイヌ語でハエ(蝿)は産(むす)
また、アイヌ語でハエ(蝿)は mus という。(「越と出雲3」ブログさんを参照しました)
これも「生え」と同じ意味です
「苔の生すまで・・・」と、苔が「生える」と今でも言います
「生える」は「蠅る=南風る」
アラハバキ考2でとりあげたカグツチ
先代旧事本紀ではカグツチの名は「火之産霊迦具突智」という。これもカグツチの異称の一つである。
「カグツチの別名に「ホムスビ」(火産霊)がある。イザナミは火の神カグツチを生んだことで陰部を火傷して亡くなった。それを怒ったイザナギはカグツチを斬り殺すが、その際に多数の神が化生している。多数の神を生み出す神ということで「むすひ」の神なのであるが、ここから「むすひ」の、死んでもなお多くの命を生み出すという、生命の連続性の象徴という意味が見えてくる。「連続」とはすなわち「結び」(むすび)である。同様のことは、『日本書紀』におけるワクムスビにも見られる。ワクムスビも死んでから多数の殼物などを生み出している。」Wikipediaより
「むす」とつく神々は
・神産日神(カミムスビ)
・高御産日神(タカミムスビ)
・玉積産日神(タマツメムスビ)
・生産日神(イクムスビ)
・足産日神(タルムスビ) など
袖ひじて 結びし水の 凍れるを 春立つ今日の 風やとくらむ
むすぶ手の しづくに濁る 山の井の あかでも人に 別れぬるかな
「「むすび」の3つ目の意味として「掬び」がある。これは「水を掬って飲む」という意味である。折口信夫は「水を掬ぶとは、人間の体の中へ霊魂を入れ、結合させることである。それを行った人間は非常な威力を発揮する。つまり、水の中へ霊魂を入れ、それを人間の体の中に入れるというのが産霊の技法である」と述べている。すなわちこれは禊のことである。」Wikipediaより
へその緒は紐であり、糸が結ばれてできた紐に、玉のような胎児が生じたような感覚です
胎児は勾玉であり、水の中の御玉杓子のようでもあります
糸が束になり、紐になった先に、玉=魂=霊が結(生す)ばれたとも言えます
蠅(ハエ)とは、
・栄え・生えであり、生命を産み出す太陽の力であり
・豊穣をもたらす太陽の力を持った南風
・はえ=蛇と蛙と亀=クンダリーニなどのエネルギーの象徴
・太陽神とみなされていた支配者の妃
・「南風・ハヘ・栄え・生え」=「あら」生れ、生命を産み出す太陽神の巫女・神母・神妻・蛇巫女
・顕現された太陽神(羅・ラー)である蛇
アラハバキは男性神であるクナト大神と対になる女神と考えていました
「ハハ」は「顕現した太陽神(羅・ラー)である蛇神國常立命やクナト大神も含まれるが、
やはり「はえ」が女神なら
日本国霊である豊雲野大神
丹生都比売大神
市杵嶋姫などなど・・・・
南から来た女神達や太陽神や風の神の神妻や蛇巫女達ではないだろうか?
thank you
間があいてすみません
アラハバキの続きを書いている時に、身内で不幸があって、そのままにしていました
まだ、アラハバキ考続きます
水を掬う、「掬る」と絡めて、天の御影と北斗七星と「掬る、くくる」の補足も